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和菓子で唯一の発酵食材!?
もちもち食感の「くず餅」


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外食する機会が減って、家族で食卓を囲む時間が増えた今、毎日の食事づくりに頭を悩ませている方も多いはず。

そろそろ自分の作るお料理の味にも飽きたよ! そんなママたちのために、料理研究家のりんひろこさんが美味しくて健康にもよい身近な発酵料理をお届けします。
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〇「くず餅」は何でできてるの?

和菓子で人気の「くず餅」ですが、実は関西と関東では、使う材料が異なります。

関西では「葛餅(くずもち)」というと、その名の通り、葛というマメ科植物のつる草の根っこからとれるでんぷんから作ります。

一方、関東の池上本門寺や亀戸天神、川崎大使の周辺などで売られている「くず餅」は、小麦粉から作られている発酵食品。

明治初頭に出された江戸の情報誌「大江戸風流くらべ」に載っている甘いもの番付の中に「亀戸くず餅・船橋屋」が横綱としてランクインされていて、芥川龍之介や永井荷風、吉川英二などの明治文豪にも愛されていたそうです。

〇くず餅は偶然生まれた和菓子!?

小麦粉から作られたくず餅は、和菓子で唯一といわれる発酵食品なのですが、自然災害から偶然生まれたものだという一説があります。



江戸時代に起こった大洪水で、放置していた小麦粉が水に濡れて長らく放置されたことで、酸っぱい異臭がしてしまったそうです。

そのまま捨てるのはもったいないので、試しに蒸して食べてみたら美味しく食べられたことが、くず餅誕生のきっかけとされています。

〇くず餅に使われる発酵菌

くず餅は、小麦粉が本来持っている乳酸菌で小麦粉自体を乳酸発酵させてから蒸して作られます。

最近では「くず餅乳酸菌」という乳酸菌がくず餅を作る樽から発見され、研究も進められているようです。チーズなどにも含まれているラクトバチルス菌の一種で、腸の働きを整える効果があることがわかっています。

〇子どものおやつにくず餅はおすすめ



そんな栄養価の高いくず餅ですが、自宅でいざ作ろうとすると難易度が高い食べ物です。なぜならば、小麦粉に水を加えて練ったものからとれる「でんぷん」を集めて、1年半かけて自然に乳酸発酵するのを待たないといけないからです。

そのため、我が家はくず餅を見つけたら、迷わず買うことにしています。手間暇かけて作られた美味しくて身体にもいい和菓子をいただく時間は、何事にも代え難い贅沢なひとときです。

市販されているくず餅は、乳酸発酵の独特の臭いを軽減するように作られているようです。乳白色のコシのあるプルンとした食感は、一度食べると癖になる味。これにきな粉をたっぷり乗せて、黒蜜をかけて食べるのが一般的です。

ぜひお子さんのおやつなどでくず餅を取り入れて、腸内環境を整えてくださいね。

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