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夏バテ防止の強い味方!
お家で簡単「らっきょう漬け」



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外食する機会が減って、家族で食卓を囲む時間が増えた今、毎日の食事づくりに頭を悩ませている方も多いはず。

そろそろ自分の作るお料理の味にも飽きたよ! そんなママたちが笑顔になるレシピを、料理研究家のりんひろこさんがお届けします。

お子様と一緒に簡単に作れる、美味しくて栄養たっぷりの発酵料理をご堪能ください。
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〇らっきょうの旬は夏!

日本では生らっきょうは生梅と同じく、初夏の5月〜7月にしか出回らない食材。スーパーの入り口付近にらっきょうや梅が並び始めると、夏の訪れを感じます。

どちらも、夏の疲れをとる野菜として、梅雨の始まるこの時期に漬け込むのが日本の風物詩です。

〇らっきょうが広まったのは江戸時代

中国ではらっきょうは紀元前から栽培されている食材で、中国東部から中央部にかけて自生しているため、この辺りが原産地と考えられています。

日本では平安時代の書物でも確認できることから、その頃に中国から伝わってきたと考えられています。しかし、当初は薬用として使われていたので、野菜として普及したのは、実は江戸時代になってからなのだそうです。

江戸時代に記された「農業全書」には、らっきょうは“少し辛くて、それほど臭くはないが、人を補い温める効能があり、学問をする人がこれを食べれば神に通じ魂も肉体も元気になる”というようなことが書かれています。

勉強するときに力がわくのであれば、勉強を頑張る子どもたちにもぜひ食べさせたいですよね。

また、食べ方も“塩味噌につけて食べる、煮て食べる、酒粕に漬ける、酢漬けにする、さっと茹でてから酢醤油で食べる、酢味噌につけて食べる”など、様々な食べ方が紹介されていて、江戸時代のほうが現在よりもバリエーション豊かな食べ方をしていたことがわかります。



〇台湾でのらっきょうの食べ方

日本でらっきょうといえば、カレーの付け合わせに出てくる甘酢漬けが一般的ですが、台湾では若採りの葉付きの生らっきょうが「紅葱頭」という名前で売られていてメジャーです。

これは台湾の定番の薬味で1年中手に入り、「紅葱頭」を刻んで油で揚げたものは「油葱酥」といって、チャーハンやルーロー飯、スープや麺料理などの味のベースとしてよく使われています。

日本でも、この若採りらっきょうは「エシャレット」という名前で一部のスーパーで見かけるようになりました。
※西洋料理に使われるエシャロットとは別物

〇夏バテ気味の胃腸を整えてくれる

らっきょうには、ねぎ類全般にみられる硫化アリルが含まれ、ビタミンB1の吸収を促進する働きがあるので、疲労回復に効果があります。

また、消化を促す効果もあり、フラクタンという水溶性食物繊維も豊富に含まれているため、糖や脂肪の吸収を穏やかにしたり、腸内環境を整えてくれます。

〇らっきょうの乳酸発酵漬け

らっきょうは酢と砂糖で漬けるのが一般的ですが、今回は酢を使わずにらっきょうが持つ乳酸菌を使って乳酸発酵させた「らっきょうの漬物」をご紹介します。

使うのは塩と砂糖のみ。シンプルながら、発酵によるさわやかな酸味と甘さとパリポリとした食感がおいしい漬物です。

らっきょうの臭いと酸味が苦手なお子様には、刻んで油で炒めて、にんにくや玉ねぎの代わりにスープや炒め物のベースとしてお使いいただくと、コクのあるおいしい料理ができます。

我が家では、このらっきょう漬けを刻んで炒めて、溶き卵を加えたオムレツにして朝ごはんによく作るのですが、子どもたちも喜んで食べてくれます。朝から発酵食品、たんぱく質、食物繊維が取れる栄養満点のおかずなので、おすすめです。

そして、夜はビールと一緒につまむ栄養たっぷりで罪悪感のないおつまみとしても大活躍しますよ(笑)。

※参考文献:『農業全書』/岩波書店/2003年2月21日

〇乳酸発酵らっきょう漬けの作り方

<材料>
らっきょう 1kg

A(漬け汁)
砂糖(黒糖やきび糖などお好みのものでもOK)250g
塩 50g
水 1L

容器 2L容量の広口ガラス瓶

<作り方>
1. らっきょうは洗ってざるにあげる。容器は熱湯消毒かアルコール消毒をしておく。

2. 根と芽の部分を切り落とし、薄皮もむく。



3. Aを合わせてよく混ぜ合わせて漬け汁を作る。

4. 1の容器に2のらっきょうを入れ、3の漬け汁を注ぐ。



5. 上のらっきょうが浮いてきてしまうので、ラップを上にかぶせてらっきょうが空気になるべく触れないようにしてから軽く蓋を閉める(発酵してガスが出てくるのでしっかり閉めないようにする)。



6. 3,4日すると乳酸発酵が盛んになり、ぷくぷくと泡が出てくるので、蓋を開けてガスを抜く。



7. 2〜3週間くらいから食べられるが、1か月ほど置いた方がよりおいしくなる。にごっていた漬け汁が透明になってきたら完成!



【保存方法】
タッパーなどに入れて冷蔵庫で保管するとよい。その際、漬け汁はひたひたに張っておくこと。

清潔にしておけば冷蔵庫で半年〜1年ほどもつので、薬味を買い忘れた時にも重宝しますよ。ぜひ、お子さんと一緒に作ってみてくださいね。

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執筆者プロフィール
りんひろこ



京都で学んだ懐石料理や、大学時代に時代に留学していた台湾料理、アーユルヴェーダや薬膳などの東洋の食養生の考えをもとにした美味しく簡単にできる料理を、TVや雑誌などで提案。 言語聴覚士としての病院勤務経験を生かした介護食や嚥下食、離乳食の提案も行う。

「みなとキッチン」料理教室を2010年より主催。