【絵ノ本桃子】知っていれば、怖くない!ウイルスや身体の仕組みを知って風邪に備える本

一覧にもどる

2022.02.25

絵ノ本桃子

絵本

教育

ママ

風邪

【絵ノ本桃子】知っていれば、怖くない!ウイルスや身体の仕組みを知って風邪に備える本

絵本

【絵ノ本桃子】知っていれば、怖くない!ウイルスや身体の仕組みを知って風邪に備える本

▼──────────────▼
家族団欒のお正月や新学期の始まる賑やかな1月と、3月の卒業シーズンに入る間に位置する2月は、大きなイベントもない静かな月。同時に、風邪の流行で学級閉鎖や学年閉鎖も多い月でもあります。
 

図書室での展示本が「風邪」に関する本になったり、保健室だよりでも風邪に関する案内をするのも、この時期の風物詩かもしれません。

 
今回は学校でもよく取り扱われてきた、風邪に因む本を紹介します。
▲──────────────▲

アニメも大人気の『はたらく細胞』シリーズ最新作は「新型コロナウイルス」

『絵本 はたらく細胞』シリーズ / 清水茜(原作)牧村久実(作・絵)/ 講談社

身体の中の細胞たちを擬人化し、アニメ化と同時に幅広い世代から人気を得た「はたらく細胞」シリーズ。


正義感の強い白血球。
素直で明るい赤血球。
腕っぷしの強いキラーT細胞などなど。


個性豊かなキャラクターが魅力のアニメが、絵本になりました。 


『ばいきんvs.白血球たちの大血戦!』
『超強敵!インフルエンザと食中毒』
『はじめての敵!新型コロナウイルス』


1冊目、2冊目はアニメにもなっていた話を絵本化しているので、アニメに親しんだお子さんならばすぐに馴染めるお話です。


3冊目は、新型コロナウイルスがテーマ。


初めて出会うウイルスに白血球をはじめ、キラーT細胞たちも戸惑ってしまいます。増えすぎたウイルスをやっつけるために、正常な細胞組織まで破壊してしまうことに…。


はたして、免疫細胞たちは、新型コロナウイルスを追い出すことができるのでしょうか。


子どもたちにとって「はたらく細胞」のキャラクターたちはニューヒーロー。「はたらく細胞」のキャラクターたちが、力を合わせて奮闘している様子をみていると、「コロナは怖い」という気持ちから開放されそうです。


医療監修に感染症専門医の忽那賢志先生が携わっているのも、心強い1冊です。



身体がホテルになっちゃった!? 細菌たちの視点で描く『細菌ホテル』

『細菌ホテル』キム・ソンファ,クォン・スジン(著)/ キム・リョンオン(絵)/ 猪川なと(訳)/ 岡田晴恵(日本語監修)/ 金の星社


免疫細胞のほかに、身体の中を健康に保ってくれるのが「細菌」たち。

『細菌ホテル』では菌が身体に住み着く様子を「ホテル」にたとえ、エイリアンのような姿をした大腸菌がガイド役となって、体内に宿る細菌について話します。  


ガイド役の大腸菌の話によると、食べものが口に入った後、体内にいる細菌たちによって分解され、必要な栄養素を細胞に運んでくれるのだとか。


さらに、もし自分たちがいないと、私たち人間は、食事を1日に5回も摂らなければならず、どれだけ食べても身体に栄養が残らないのだそう。

「ぼくらは、きみができないことをかわりにしてあげてるってわけ」 


でも、すべてが身体にとって良い「細菌」とは限らないですよね。そのあたりも、大腸菌は答えてくれています。外部から侵入した菌と体内にいる細菌が戦い、その後に免疫細胞と戦うのです。 


細菌と免疫細胞とが、力を合わせてがんばってくれているのですね。


ひととおり説明を終えたあと、大腸菌は「どぼ~ん」とチェックアウトしてしまいました。


さて、それはどこでしょう? 


食べものが口に入り、おしりから出ていくまでの滞在記。 


ラストは、思わず子どもも笑ってしまう、親しみあふれる展開となっています。



こころ・からだ・あたま…すべてを大切にすることを教えてくれる『きみがしらないひみつの三人』

『きみがしらないひみつの三人』 ヘルメ・ハイネ(作・絵)/ 天沼春樹(訳)/ 徳間書店


細胞の話や、細菌の話が具体的過ぎて怖い! と感じるお子さんや、年齢や読むタイミングに合わせて、もう少し抽象的なお話の方がよい場合は、『きみがしらないひみつの三人』を読んでみてください。 


私たちの身体の中にいる、三人のともだち。


「アタマはかせ」は見たり聞いたりして感じたことを記録してくれて、いつでも思い出せるようにしてくれます。アタマはかせがカードを整理しているとき、私たちは夢をみます。  


「ハートおばさん」は喧嘩をして壊れた心をなおしてくれたり、落ち込んでよれよれになったら、アイロンをかけてくれます。


「いぶくろおじさん」は、食べた物をもう一度料理してくれるけれど、食べすぎたり飲みすぎたりしたら怒って、げっぷを出させるのです。


三人は、普段は仲がいいけれど、ときどき喧嘩してしまいます。すると、カードを整理する時間がなくなり、壊れた心をなおせなくなり、食べすぎてもげっぷを出させることもせず、やがて病気に罹ります。


「あたま」「こころ」「からだ」を妖精のような姿に例えて、誕生から死までを描いています。


詩的に綴りつつも、「あたま」と「こころ」と「からだ」は密接な関係を持っていて、どれか一つでも不調になると、すべてのバランスが崩れてしまうことをわかりやすく伝えてくれる絵本です。

 

薄暗い部屋や布団にもぐりながらでも楽しめちゃう『ひかりではっけん みえた!からだのなか』

『ひかりではっけん みえた!からだのなか』 キャロン・ブラウン(著)/ レイチェル・サンダース(絵)/ 小松原宏子(訳)/くもん出版


最後に紹介するのは、薄暗い部屋でも楽しめる絵本です。 


『ひかりではっけん みえた!からだのなか』は、裏からライトを当てると身体の中身が透けて見える、という仕掛け絵本。  


骨格の役割
筋肉の動き
血の流れ
生え変わる歯
お腹の赤ちゃん……


前ページは外からみえる身体
後ページは中をのぞいた身体


という構成になっていて、後ページにはそれぞれの解説が掲載。


外からは見えない身体の中身を知ることで、子どもの好奇心はどんどん刺激されていきます。


文字数がとても少ないので、文章が苦手なお子さんでも楽しめます。


「ひかりではっけん」シリーズは、ジャングルやきょうりゅうもあるので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。

小学校低学年は、国語と算数を学ぶため「理科」に含まれる身体の仕組みはまだ知っている子が少ないと思います。

風邪をひいたら身体の中はどうなっているのか。
おねしょをしてしまうのはなぜなのか。

アレルギーは治るのか。

 

これらは、子どもたちにとって身近な話題であるにも関わらず、授業では出てきません。

  

自分や家族の身体に疑問が浮かんでも大人は答えてくれない、もしくは誰にも聞けない子が多いと思います。これらの解決策の一手として「本」があります。

 

『はたらく細胞』は青い鳥文庫からも出ているので、中学年以降になったら文庫もおすすめですよ。

 

もし子どもが身体の仕組みに興味を持ち始めたら、まずは絵本を活用してみてください。親子で身体の中を冒険しながら、正確な知識と健康を手に入れて、ウイルスに負けないようにしましょうね!

絵ノ本桃子さんコラム一覧はこちらから

<執筆者プロフィール>

絵ノ本桃子

区立図書館勤務後、育児をきっかけにシェア本屋「せんぱくBookbase」を開店。和室のある本屋として町で暮らす家族にとって読書の楽しみを提案している。本屋運営の傍ら、学校図書館勤務を経て、現在は不登校の子たちの学習をサポートしている。3児の母。

せんぱくBookbase HP
https://bookbase1089.fun/

Instagram
@booksnanuk