【絵ノ本桃子】宇宙にはまだ解明されていない謎がいっぱい!子どもの「なぜ?どうして?」をきっかけに親子の会話が広がる本4冊

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2022.11.10

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【絵ノ本桃子】宇宙にはまだ解明されていない謎がいっぱい!子どもの「なぜ?どうして?」をきっかけに親子の会話が広がる本4冊

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【絵ノ本桃子】宇宙にはまだ解明されていない謎がいっぱい!子どもの「なぜ?どうして?」をきっかけに親子の会話が広がる本4冊

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暗くなる時間が早まると、冬の到来を感じます。空気が澄んだ冬は、天体観測にはぴったりの季節。

学童や習い事からの帰り道、美しい夜空を親子で眺めながら、その日にあった出来事をお子さんと一緒に話してみるのはいかがでしょう。

今回は、夜空の話を広げるのにおすすめの本を紹介します。
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月で自給自足の暮らしはできる?『もしも月でくらしたら』

▲『もしも月で暮らしたら』山本省三(著・絵)/ 村川恭介(監修)/WAVE出版

子どもが月に興味を持ち始めたら、一緒に読んでもらいたい絵本が『もしも月でくらしたら』です。

物語に登場するのは4人家族。お父さんの仕事の都合で家族みんなで月で暮らすことになった男の子が、その様子を手紙で紹介するかたちで物語は進みます。

その手紙には、月では昼と夜が2週間ごとに変わるため、人工的に朝と夜を作り出す工夫をしていることや、食料は水耕栽培や昆虫食でまかなっていること、電気の供給は、月面に設置した太陽光パネルを利用していること、月面探査車を使って月面をドライブする様子などが紹介されます。

どれも実現はしていない技術であるものの、近い将来に実用化を目指して、研究・実験が進められているものばかりです。

読み終えた後に、今はどこまで実現しているのかを調べてみたり、調べる前に想像して話し合ってみるのも楽しいですね。

月面世界を楽しんだあとは、シリーズに『もしも宇宙でくらしたら』もありますので、併せて読むのもおすすめですよ。


夜空を見上げると浮かんでくる「なぜ?どうして?」に答えてくれる『世界でいちばん素敵な夜空の教室』

▲『世界でいちばん素敵な夜空の教室』/ 森山晋平(著)/多摩六都科学館天文チーム(監修)/ 三才ブックス

夜空に浮かぶのは「月」だけではありません。星もまた、子供たちの興味を強く惹きつけます。

「どうして星は光っているの?」「どうして天の川は夏だけ見えるの?」
「流れ星はいつ見えるの?」

夜空を見上げていると、自然と出てくる子供たちの「ふしぎ」。

答えに自信がなかったり、検索してみたけれどどれが納得する答えかわからないと悩んでしまったら、『世界でいちばん素敵な夜空の教室』を子どもと一緒に開いてみてください。

子どもたちが抱く「ふしぎ」の答えが、美しい写真とともに見開きで紹介されています。
さらにページをめくると、さらに詳しく知りたい方向けの解説も載っているので、知識を深めるのにも役立ちます。

こちらの「素敵な教室」シリーズは学校図書館でも人気が高く、先生からも好評でした。ほかに『宇宙の教室』や『地球の教室』などもありますので、子どもたちの興味に合わせて選んでみてはいかがでしょう。


火星探査機が捉えた写真が絵本になった!火星の躍動を感じる写真絵本『火星は…』

▲『火星は…』スザンヌ・スレード(著)/ 千葉茂樹(訳)/ 三河内岳(監修)/ あすなろ書房

月や星に興味を持ちはじめたら、もうひとつ読んでほしいのが、2021年に出版された写真絵本『火星は…』です。

地球のとなりに並ぶ火星は、地球との類似点が多く、過去に生物が存在した可能性があるとされています。そのため、未来に向けての移住の可能性など、月と同じくらい注目されている惑星なのです。

2005年に打ち上げられたアメリカの火星探査機には、火星の調査を進めるため高解像度カメラ「HiRISE」(ハイライズ)が搭載されました。

2006年に、初めて火星で撮影した写真が届き、現在も細密な写真を何万枚も撮影し続けています。そして、『火星は…』に登場する写真は、すべてこの「HiRISE」が撮ったもの。写真の横には、火星のどの部分で撮影された写真か、説明する文章が添えられています。

火星はかたい岩盤でできていること、火星の氷は水ではなく二酸化炭素でできていること、火星の砂丘は動いていること…。

親世代が子どもの頃には知り得なかった火星の「生態」が、宇宙から届いた写真を通して知ることができます。親子で未知なる火星への冒険に旅立ってみませんか。


「月」にまつわる日本語がいっぱい!気象×季節のことばが見つかる『日本のことばずかん そら』

▲『日本のことばずかん そら』神永暁(監修)/ 講談社

日本には「三日月」「満月」などの月の名前のほかに、季節や風景によって生まれた月の名前があります。

「望月」や「おぼろ月夜」など、ふだんはあまり聞き慣れない言葉が『日本のことばずかん そら』には登場します。

月の名前を文字だけで伝えようとするとイメージしづらいですが、こちらは月の写真と和歌がセットになった大型のビジュアル図鑑なので、「おぼろ月」や「望月」がどのような月なのか一目で理解することができます。

文章量が少なく、すべての漢字が読みがな付き。登場するのは月だけではありません。雨、風、雪、雲といった「そら」の言葉と季節の言葉がかけ合わせて生まれた言葉が、数多く登場します。

たとえば、「時雨」。秋の終わりから冬の初めにかけて降る小雨は、今の時期にぴったりな言葉です。

この冬は、気象と季節の組み合わせから生まれた言葉で、会話を広げて見るのもいいかもしれませんね。

学校や学童、習い事など、子どもが家以外で過ごす時間が多くなると、
「困っていることはないか」
「勉強にはついていけているか」
など、見えない時間の子どもの様子ばかりが気になってしまい、会話もそういった内容が中心になりがち。 

「子どもが親と話したいこと」は、子ども自身が抱えている心配事や困ったことではなく、
「こんな発見をしたんだよ」
「こんなことが楽しかったよ」
という何気ない日々の発見などであることがほとんどです。

心配事や困ったことは、子どもが自分の力で消化しようと頑張っていて、乗り越えるために必要なエネルギーを親や先生との雑談の中で得ようとしているのではないかと、私自身子育てをしていて感じます。

学童や習い事が終わった後に、子どもたちが求めている場所は「復活の部屋」。夜空を見上げて親子で何気ない雑談をする時間こそが、子どもにとっても貴重なのです。

今回紹介した絵本や本を、親子の会話のきっかけにお役立てくださいね。


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<執筆者プロフィール>

絵ノ本桃子

区立図書館勤務後、育児をきっかけにシェア本屋「せんぱくBookbase」を開店。和室のある本屋として町で暮らす家族にとって読書の楽しみを提案している。本屋運営の傍ら、学校図書館勤務を経て、現在は不登校の子たちの学習をサポートしている。3児の母。

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