【頼藤太希】13年にわたって税金が安くなる「住宅ローン控除」は新築以外にも使える!

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2022.05.30

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【頼藤太希】13年にわたって税金が安くなる「住宅ローン控除」は新築以外にも使える!

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【頼藤太希】13年にわたって税金が安くなる「住宅ローン控除」は新築以外にも使える!

住宅ローンを組んで家を購入・リフォームした方が節税できるお得な制度に「住宅ローン控除」があります。住宅ローンの返済は高額で長期間になりがちですが、住宅ローン控除を賢く利用すれば、節税が可能です。

住宅ローン控除は、新築住宅を購入した場合はもちろん、中古住宅を購入した場合やリフォームなどでも利用可能。サラリーマン以外も対象となるので、ぜひ節税として活用していただきたいです。

今回は、2022年(令和4年)以降の住宅ローン控除の制度を解説します。

◎住宅ローン控除の節税のしくみ

住宅ローン控除は、自分で住む家を購入・リフォームするために住宅ローンを借りた人が利用できる節税の制度で、「住宅ローン減税」とも呼ばれることがあります。正式には「住宅借入金等特別控除」といいます。

●住宅ローン控除の概要

     (株)Money&You作成

住宅ローン控除の制度は、2022年に改正されています。

2021年までの住宅ローン控除では、毎年の住宅ローン残高の1%にあたる金額を所得税から控除できました。一般住宅の場合、10年間で最大400万円(年間40万円×10年間)が節税可能。
所得税から差し引けない分は住民税からも控除し、節税できます。

また、2019年10月の消費税引き上げに伴って導入された住宅ローン控除の特例では、10年目までの最大400万円に加え、11〜13年目の3年間で最大80万円節税できます。

ところが、2022年からの住宅ローン控除では、毎年の住宅ローンの残高から差し引くことのできる控除率が0.7%に縮小。住民税から控除できる金額も減少しました。

また、住宅の種類が4種類に分類されました。控除が適用されるローン残高(借入限度額)や控除期間、最大控除額は、住宅の種類によって異なります。

●住宅の種類別の最大控除額

     (株)Money&You作成

たとえば2022年〜2023年に新築の一般住宅(上の表の「その他の住宅」)を契約して入居した場合、最大でローン残高3,000万円の0.7%、年21万円を13年にわたって税金から差し引くことができます。

13年間通じてローン残高が3,000万円以上だった場合、合計273万円の節税が可能です。
また、2024年〜2025年に新築の住宅を契約して入居した場合は、最大でローン残高2,000万円の0.7%、年14万円を10年にわたって節税できます。節税額の合計は140万円です。

長期優良住宅や省エネ住宅など、一定の性能を満たす場合には、借入限度額が大きくなる分、節税できる金額も大きくなります。

さらに、中古の住宅(上の表の「既存住宅」)に入居した場合も住宅ローン控除を利用可能です。
2022年〜2025年の間に一般住宅を契約・入居した場合、最大でローン残高2,000万円の0.7%、年14万円を10年にわたって税金から差し引くことができ、節税額の合計は140万円になります。

住宅ローン控除というと、新築でしか使えないと思っている方もいるかもしれませんが、中古住宅でも条件を満たせば使うことができるのです。

◎住宅ローン控除は「税額控除」

住宅ローン控除は、税金を直接差し引く「税額控除」です。

●サラリーマンの所得税が決まるまでのしくみ

     (株)Money&You作成

サラリーマンの場合、所得税の額を計算するときには、1年間の給与収入から

  1. フリーランス・個人事業主の経費にあたる「給与所得控除」

  2. 個人の事情を税額に反映させる「所得控除」

を引いた「課税所得」に税率(5〜45%)をかけて「所得税額」を算出します。

その所得税額からさらに、

  1. 税額を直接減らす「税額控除」

を差し引いた金額が納める所得税額になります。

また、住民税は原則として課税所得の10%(所得割)+5,000円(均等割)です。

住宅ローン控除は③の税額控除のしくみ。
直接税額が減らせるので、一般的には所得控除よりも大きな節税効果が得られます。

◎省エネ・バリアフリー・耐震工事にも使える

住宅ローン控除は、条件を満たせば増改築やリフォームをするとき、住居に特定のバリアフリー工事や省エネ工事を行うときにも利用できます。

節税できる金額は中古住宅の購入時と同じ。2022〜2025年に居住を開始した場合、年末のローン残高(上限2,000万円)の0.7%を10年間にわたって控除できます。
10年間通じてローン残高が2,000万円以上だった場合、最大で140万円節税が可能。

住宅ローン控除で節税するには、サラリーマンであっても初年度のみ確定申告が必要です。
2年目以降は、サラリーマンの方は年末調整でも手続きができます。

万が一、「住宅ローン控除の手続きをしていなかった」「自分が当てはまるなんて知らなかった!」という場合も、翌年1月1日から5年以内であれば「還付申告」を行うことで払いすぎている税金が戻ってきますので、税務署に確認して忘れずに手続きをしましょう。


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<執筆者プロフィール>

頼藤太希

(株)Money&You代表取締役。中央大学客員講師。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本証券アナリスト協会検定会員。

慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職。女性向けWEBメディア「FP Cafe」や「Mocha」を運営。著書は『はじめてのお金の基本』『そのままやるだけ!お金超入門』『はじめての資産運用』『1日5分で、お金持ち』『はじめてのNISA&iDeCo』など多数。twitter→@yorifujitaiki