【頼藤太希】サラリーマンがますます節税しやすく! 2022年のiDeCo「3つの改正点」

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2022.07.28

頼藤太希

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【頼藤太希】サラリーマンがますます節税しやすく! 2022年のiDeCo「3つの改正点」

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【頼藤太希】サラリーマンがますます節税しやすく! 2022年のiDeCo「3つの改正点」

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は公的年金の上乗せを自分で用意するのに役立つ制度です。

iDeCoでは、掛金を出すことで所得税や住民税が安くできるうえ、運用で生まれた利益は非課税。さらにiDeCoの資産を受け取るときにも税金の負担を減らせます。

そんな節税メリット満載のiDeCoの制度が2022年、相次いで改正。サラリーマンがますます節税しやすくなります!
今回は、2022年のiDeCoの3つの大きな改正点を紹介します。

◎iDeCoの改正点1:iDeCoの資産の受給開始年齢が75歳までに(2022年4月から)

iDeCoで築いた資産は、60歳から70歳までの間で受け取りを開始する仕組みでした。これが2022年4月から「60歳から75歳まで」と5年延長されました。

iDeCoの資産は、一時金または年金で受け取るまで非課税で運用できます。
つまり、一時金受け取りなら75歳まで運用益が非課税に。

年金受け取りなら最長20年に分割して受け取れるので、95歳になるまで運用益を非課税にすることもできます。

iDeCoの受給開始年齢が5年延長されることで、非課税で運用できる期間が5年増える、というわけです。
もちろん、受け取るタイミングが選びやすくメリットもあります。

◎iDeCoの改正点2:iDeCoの加入年齢が65歳までに(2022年5月から)

iDeCoに加入して掛金を出せるのは、これまで60歳まででした。2022年5月からは、65歳まで掛金を出せるようになりました

iDeCoの掛金を5年間長く出せれば、所得税や住民税の節税効果(所得控除)も5年長く受けられますし、長期・積立・分散投資の効果も大きくできます。

ただし、iDeCoに60歳以降も加入できるのは、
・サラリーマン(会社員・公務員)として厚生年金に加入して働く人
・任意加入被保険者(国民年金の加入期間を増やすために、60歳〜65歳までの間自ら国民年金に加入している人)
のみ。

iDeCoは「公的年金の上乗せ」の制度なので、国民年金や厚生年金といった公的年金に加入していないと加入できないのです。

サラリーマンであれば、65歳になるまでiDeCoに加入して掛金を出すことで節税が可能。
iDeCoに早く加入し、長く続けることで節税のメリットも大きくできます。

◎iDeCoの改正点3:企業型DC加入者がiDeCoにも加入しやすくなる(2022年10月から)

企業型DC(企業型確定拠出年金)は、会社が出した掛金を従業員が自分で運用し、60歳以降にその成果を受け取る制度。会社が企業型DCを導入しているときに利用できます。

企業型DCとiDeCoはこれまでも併用できました。しかし、実際に併用するには「企業型DC規約にiDeCoにも加入しても良いという記載」が必要でした。

それがないために事実上加入できないサラリーマンが約750万人もいるといわれています。しかし、2022年10月の改正によって、規約の変更が不要に。

企業型DCのあるサラリーマンでもiDeCoに加入しやすくなるというわけです。

ただし、企業型DCの「マッチング拠出」とiDeCoは併用できません。
マッチング拠出とは、会社が出す企業型DCの掛金に従業員が上乗せして掛金を出せるしくみ。

iDeCoと同じく、上乗せした掛金は全額が所得控除できるので、所得税や住民税が安くできます。

マッチング拠出の掛金は、会社の掛金より多くできません。会社の掛金とマッチング拠出の掛金の合計は、企業型DCの限度額以内となります。

また、企業型DCとiDeCoを併用する場合、企業型DCとiDeCoの掛金の合計は、企業型DCの限度額以内となります。

企業型DCの限度額は、月5.5万円の人と月2.75万円の人がいます。企業型DCの会社の掛金が少ないと、マッチング拠出で出せる掛金の額も少なくなります。一方、iDeCoは会社の掛金が少なくても、上限2万円(または1.2万円)の掛金を出すことができます。

◎同時加入する際のiDeCoの拠出限度額(企業型DCの上限が5.5万円の場合)

(株)Money&You作成

つまり、サラリーマンがなるべく節税したいと思ったら、会社の掛金が少ないうちはiDeCoを利用した方が、より多くお金を積み立てられるのでおすすめです。

一方で、会社の掛金が増えてきたらマッチング拠出に切り替えて、iDeCoの資産を企業型DCに移管して運用することもできます。

2022年のiDeCoの制度改正によって、サラリーマンはiDeCoの受給開始年齢や加入年齢を5年延ばせます。また、これまでiDeCoを利用しにくかったサラリーマンもiDeCoを利用しやすくなります。

サラリーマンもiDeCoをぜひ活用し、節税のメリットを受けながら効率よく老後資金を貯めていきましょう。


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<執筆者プロフィール>

頼藤太希

(株)Money&You代表取締役。中央大学客員講師。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本証券アナリスト協会検定会員。

慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職。女性向けWEBメディア「FP Cafe」や「Mocha」を運営。著書は『はじめてのお金の基本』『そのままやるだけ!お金超入門』『はじめての資産運用』『1日5分で、お金持ち』『はじめてのNISA&iDeCo』など多数。twitter→@yorifujitaiki