【頼藤太希】制度廃止に伴う変更で改良された「ジュニアNISA」を賢く活用しよう

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2022.08.29

頼藤太希

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【頼藤太希】制度廃止に伴う変更で改良された「ジュニアNISA」を賢く活用しよう

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【頼藤太希】制度廃止に伴う変更で改良された「ジュニアNISA」を賢く活用しよう

NISA(ニーサ・少額投資非課税制度)は投資で得られた利益が非課税になる制度です。NISAには「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3つの制度があるのですが、ジュニアNISAは2023年をもって終了してしまいます。

しかし、ジュニアNISAは制度終了後のほうがむしろ便利に。子育て中のサラリーマン世帯でも投資の余力があるならばぜひ活用したい制度です。

今回は、ジュニアNISAの仕組みと、ジュニアNISAの資産売却後の扱い、ジュニアNISAを賢く活用する方法まで紹介します。

◎ジュニアNISAで年80万円までの投資が非課税に
ジュニアNISAは、日本に住む未成年の方が利用できる非課税投資制度です。

●ジュニアNISAの概要

(株)Money&You作成


投資の運用益には通常20.315%の税金がかかりますが、ジュニアNISAでの運用益は非課税に。
その分、お金を効率よく増やせます。

ジュニアNISAの資産は現状、子どもが18歳になるまで払い出し(引き出し)ができませんが、ジュニアNISAの制度が廃止される2024年からは、子どもが18歳になっていなくても払い出しができるようになります。
つまり、ジュニアNISAは制度廃止後のほうが使いやすい、というわけです。

◎ジュニアNISAの資産の売却は複雑

ジュニアNISAでは、株式・投資信託・ETF(上場投資信託)・REIT(不動産投資信託)に投資できます。
買付は一般NISAや課税口座(特定口座または一般口座)と同様なのですが、売却は払い出し制限期間があるために複雑になっています。

●ジュニアNISAの制度期間内に成人になる場合

(株)Money&You作成

18歳になるまでは、ジュニアNISA口座の資産の売却代金はジュニアNISA口座の資金を管理する「払い出し制限付き課税口座」に移されます。
そして、払い出し制限付き課税口座にあるお金は再投資することが可能です。

ジュニアNISA口座の非課税枠が残っているならば、非課税での再投資もできます。
しかし、払い出し制限があるので、ジュニアNISA口座の外への払い出しは原則できません。

ジュニアNISAの制度期間内に18歳になると、ジュニアNISAの払い出し制限はなくなりますので、ジュニアNISAの資産を自由に払い出せます。

20歳になると、自動的にNISA口座が開設されます。このとき、一般NISA口座(2024年以降は「新NISA口座」)にするかつみたてNISA口座にするかを選ぶことができます。

一般NISA口座の場合は、5年間の非課税期間が終わったジュニアNISA口座の資産を一般NISA口座に移管(ロールオーバー)することができます。

一方、つみたてNISA口座の場合はロールオーバーがないので、資産は払い出し制限のない課税口座(特定口座または一般口座)に移管されます。

●成人になる前にジュニアNISAが終了する場合

(株)Money&You作成

5年間の非課税期間が終わったジュニアNISA口座の資産は、翌年にジュニアNISA口座にロールオーバーすることで、さらに5年間非課税で運用を続けることができます。
しかし、ジュニアNISAの非課税枠で新規に投資できるのは2023年までです。

2024年以降、非課税期間が終わったジュニアNISA口座の資産は「継続管理勘定」という、ロールオーバー専用の勘定に移して運用を続けられます。

継続管理勘定では、新規の投資はできませんが、成人になるまで非課税で運用を続けることができます。継続管理勘定にある商品を売却すると、売却代金は課税口座に移されます。

ジュニアNISA口座内でロールオーバーする場合も、継続管理勘定にロールオーバーする場合も必ず手続きが必要です。手続きを忘れると、自動的に課税口座に移ってしまいます。

◎制度廃止に伴う変更で改良された「ジュニアNISA」の賢い活用方法
制度が終了してしまうジュニアNISAを賢く活用するならば、次のポイントを押さえておくといいでしょう。

●ジュニアNISA口座や継続管理勘定へのロールオーバーで長く運用を続ける

ジュニアNISA口座で投資している資産は、2023年までに売却する必要は一切ありません。
できるだけ長く運用し、非課税運用ができるジュニアNISA口座や継続管理勘定にロールオーバーして運用を続けるのがおすすめです。

ロールオーバーには資産の上限金額がありません。年間投資上限である80万円以上に資産が増えていても、全額をロールオーバーできます。長く運用を続けるほど、複利の効果を生かして堅実に増やせるでしょう。

●教育資金や家族の余暇資金に活用

ジュニアNISAの資産は2024年以降、子どもが何歳でも引き出せるようになります。サラリーマン世帯でも、中学や高校の受験にかかる費用や留学費用、家族の余暇資金などを用意するのにも役立ちます。

●「一般NISA」「つみたてNISA」を使っていないなら優先

もしも夫婦がまだ一般NISAやつみたてNISAを使っていないならば、ジュニアNISAよりも一般NISA・つみたてNISAを優先して、上限額まで利用しましょう。

ジュニアNISAは非課税で運用できるメリットはありますが、一般NISA・つみたてNISAよりも制度が複雑です。一般NISA・つみたてNISAを活用してさらに資金に余裕がある場合に、ジュニアNISAを利用すればいいでしょう。

ジュニアNISAを利用すれば、2022年・2023年の2年間、合計160万円まで非課税で投資できます。子どもがいるサラリーマン世帯で、お金に余裕があるならばぜひ活用しましょう。


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<執筆者プロフィール>

頼藤太希

(株)Money&You代表取締役。中央大学客員講師。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本証券アナリスト協会検定会員。

慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職。女性向けWEBメディア「FP Cafe」や「Mocha」を運営。著書は『はじめてのお金の基本』『そのままやるだけ!お金超入門』『はじめての資産運用』『1日5分で、お金持ち』『はじめてのNISA&iDeCo』など多数。twitter→@yorifujitaiki